注意書き

本サイトでは、アフィリエイト広告およびGoogleアドセンスを利用しています。

SER と TSU

プログラミング

ハードウェアレイトレーシングにおいて、シェーダーの実行が再スケジュールされるような機能が標準に搭載されるようです。NVIDIAでは RTX40 シリーズで SER (Shader Execution Reordering) を搭載しており、パフォーマンス向上を宣言していました。

SERの話については、Qiita の @shocker-0x15 さんが書かれた記事がとても分かりやすいのでそちらを参照して下さい。ざっくり要約すると、素直な実装ではレイトレーシング処理中に発生するシェーダーの実行ダイバージェンス(実行ペナルティ)が高くなっていきます。レイトレーシング処理中のスレッドの分岐が様々になるためです。このとき、処理単位を並び替えをするなどでペナルティを軽減し、高速なレイトレーシング処理を維持する機能が SER です。

GPUレイトレーシングにおける将来の標準かもしれない機能 - Qiita
この記事はレイトレアドベントカレンダー 2022 ⧉ + レイトレ合宿9アドベントカレンダー ⧉の記事として書かれました。 はじめに 2018年末にGPUにレイトレーシング支援のハードウェアが搭載されてから約4年、2022年9月にNVIDIAから新たなGPUであるRTX ...

この SER は、 DirectX Raytracing 1.2 (DXR 1.2) で標準化されています。

さて、この SER ですが、Intel では Arc Graphics シリーズで同様の機能が搭載されていました。DXRシェーダーのディスパッチを処理する専用のハードウェアブロック TSU (Thread Sorting Unit)を搭載しています。

“Intel® Arc™ Graphics Developer Guide for Real-Time Ray Tracing in Games” より図を引用しています。

TraceRay の中で処理が開始されると TSU は自動で有効になります。ワークグループがどのように割当てになるかは参考元のページに詳しく記載があります。とくに注意すべき点として、レイクエリータイプのレイトレーシング処理では、この TSU が無効になるということです。

参考元: Intel® Arc™ Graphics Developer Guide for Real-Time Ray Tracing in Games

Access Denied

今のところ、AMDのGPUでは同様の機能があるのか、見つけることができませんでした。しかし、DXR 1.2 で標準になったということは、ドライバレベルでの機能提供はされるだろうと私は期待しています。ハードウェアで搭載されるのはもう少し先ですかね。

余談。とりあえずこのあたりのボードでも機能を試すことができるだろうか…

created by Rinker
ASRock
¥39,373 (2025/07/01 12:07:37時点 Amazon調べ-詳細)

コメント

タイトルとURLをコピーしました